4月のレトロフトチトセオープン7周年にむけて、
またまた私たちは少々風変わりな展示とイベントを目論んでいます。
レトロフト7周年記念
AIに勝つ まじないと魔除け展
2019.4/14(日)〜4/21(日)
11:00ー18:00(最終日21時)
月曜休廊 入場無料
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本日は前段のエピソードをおひとつ。
今年の2月23日、御所付近から京都駅へとタクシーに乗ったときのことです。
(京の運転手さん)「本日はゴタイリキさんの日なんやけど、最近は人出も少のうなりましてぇ」
その日が、安泰に暮らせる魔除けの札=五大力尊のお札をもらいに行く日なのだそう。
古来、京都の町衆がいかに魔除けを大事にしていたかを丁寧に伝授してもらい、
で、お客さんはどちらからですか〜?という話題になったので、
京都の故事も深く教えてもらえたお礼も兼ねて、
鹿児島から沖縄まで分布する「石敢当(せっかんどう・いしがんとう)」の説明をして差し上げました。
(私) 「魔物はですね、アタマが弱くてまっすぐにしか進めないらしいです」
(京都人)「ほんまですか〜!」
(私) 「だから鹿児島ではT字路やY字路の突き当たりに石を置いて、魔物を脇へ逸らすんです」
(京都人)「なるほど、そーですかぁ〜」
そんな会話を車内でしてた時、見えてきたのが壁のように空を遮る京都駅。
(私)「ちょうどあの京都駅なんかはこの道の突き当たりだからセッカンドウが必要なんですねー(笑」
さらに間近に迫って来た京都駅を見上げて
(私) 「あれっ?」
(京都人)「ちょうど穴があいてまんなあ!」
驚きました、千年の都。
建築家・原広司氏もきちんと京都の地勢と風水を学んで(学ばざるを得ず)邪気を建物から逃す工夫をきちんと施していたのでした。
御所から烏丸通を駅舎への南北軸は京都の要。
邪気を巨大な駅壁で塞き止めては鬼がここで渦巻く。
そうならない為にするりと通り抜けてもらう、風水の穴。
まこと奥深い京都。
21世紀のこの時代でも、私たちの身近なところできちんと魔物は防御されているんですね。
いかがですか、現代社会と魔除けのお話。4月の展覧会では身近な魔除けをさまざまに辿ります。お楽しみに。
次回は霧島の修験のお話もいたしますね。