8月10日の夜に開催された
「ウードが奏でるアラブ音楽の世界、そして踊り」
幻想的なアラブのダンスと10拍子のリズムに乗って、
私たちはアラビアの千夜一夜物語の世界へと瞬時にワープしたのでした。
で、実はその終演後、
ある出会い《=再会》がありました。
ペルシャ起源の楽器、ウード。
ウードはヨーロッパに伝わりリュートや現代のギターへと変遷していったのですが、
その同じ楽器の東方への伝播は
奈良時代の正倉院・螺鈿琵琶を経て、最終的には鎌倉期の
『薩摩琵琶』
で長い世界伝播を終結させているのです。
大阪在住ウード奏者の加藤 吉樹さんと、
薩摩琵琶の上川路 直光さんの「出会い」が終演後のレトロフトで準備されていました。
古代のペルシャに端を発した楽器が、悠久の時空を超えて
兄弟分=薩摩琵琶に出会う。
初対面、
しかも互いの楽器を初めて目にしたというお二人。
早々に音会わせをしたところ、
まこと別れ別れになっていた兄弟がばったり出会った、というような
強い強い繋がりと
音そのものの相性の良さをその場にいた全員が感じて、
ただただ驚いたのです。
ダルブッカの木下さんが即興で参加しての
わずか数分程度の即興は、
たとえるなら人類史的なスケールのコラボでした。
この夜、私たちは
その昂奮から・・・・なかなか抜け出られずにいました。
いつかはこうした異文化楽器のコラボライブが果たせたなら。そう願っています!
↓正倉院の琵琶まではウードと同じようにヨコに持ち奏でていたそうです。琵琶は絹の一本弦、ウードはそれぞれが2本づつ弦が張られています。
