夜夢人ーよむひとーの会主催の
「相聞(そうもん)」
情熱あふれる詩劇空間に一観客として身をおいていましたら、
予期せず、胸の深くから止め処(ど)なくこみ上げるものが。。。
目の前で朗詠している若い演技者たちは、
なにか、
遠い過去、遠い宙(そら)から、
美しい言葉だけを私に伝えにやってきた
無垢な「使い」の姿に・・・すら思えてきたのです。
吹き抜けブックパサージュ空間に谺する万葉の声。
大王の歌、
はじらいに満ちた女の歌、
相聞の曖昧で思わせぶりな歌、
遠くにいつ嬬(つま)を思って山も靡けと絶唱する男の歌。
美しい詩句はさながら、
言祝(ことほ)ぎの言葉のように・・
この空間で、幾重にも谺していました。