カセツ世界☆東日本大震災

《レトロフトMemo》

平川渚さんのインスタレーション、本日が最終日となりました。

一本の糸を天井の丸い輪にゆわえて、
糸をおろすところからスタートしたのが、この長い Artist in Residence の最初の最初でした。

今日がその展覧会の最後。
ホントは伏せておきたかったのですが・・・・最後の最後にすこし解説させてください。

カセツ世界の「カセツ」は、
実は東日本大震災で傷ついた人々へのオマージュの意図も含まれています。

いえ、ものすごく大きな比重でその意味が含まれています。

「カセツ住宅」、、、、に、実際に平川さんは訪ねて
被災者たちとも会話を交わしているのです。
テレビ画像を見てでの観念的な同情なんかでは、ありません。

そこにいろんなカセツ、
かりそめ、架設、仮説、儚いもの、夢、、、、が、
糸で構築された交響楽 = Symphonyのように織り(折り)重なって存在している、
この作品はそう考えてみてもいいのかもしれません。

音楽は、瞬時に
消えゆくからこそ「永遠」であるように、

カセツ世界も、儚げな造形だからこそ、果てしのない永遠を、
消えゆくものを、
この世界に(=私たちの心に)しっかりと
残してくれたのかも、しれません。


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