(ワタクシゴトですが・・・)
大学生だった頃、私はトルコ・アンカラ大学の建築学教授のご自宅に1週間ほど居候していたことがありました。
東京のある劇場で席が隣だったことからその女性教授とのご縁が始まり、でもその1年後までには私は首都アンカラに降り立っていたという無謀さ、なんたる若さよ。
私はなぜあんなにもトルコという国に惹かれていたのか、今となっては謎です。
ただ孤立無援でひとりポツネンと歩く異国で、日本の小ささに囚われていても仕方がないよという野放図さだけは、丁寧に教わったように感じています。
その時に巡ったカッパドキアや壮大なイスラム寺院、バザールの記憶は今ではほとんど消え去っていて、それでも今の私にしっかり刻まれている記憶は・・実は《音楽》、もっといったら旋律なのです。
むせび泣くような、というと日本の演歌のように聴こえますがちょっと違うんです。うねるような「上りの旋律」「下りの旋律」がこゝろの襞に纏わり付くように寄り添ってくるのです、トルコの音楽・歌謡・リズムは。
さて今年のash satsuma design & craft fairでレトロフトが皆様にご紹介するのは木下賢也(きした・けんや)さん。
前置きが随分と長くなりましたが、
11月23日(祝)の午後2時から開催されるオープニングワークショップでは、木下さんから中近東の音階、楽器、そしてリズムについてのお話しが披露されます。
20代の私にトルコで、どうして音楽があんなにもこゝろに沁みたのか・・・その根底の理由が聞けることを個人的に実は楽しみにしているのです。
入場は無料なので是非ご参加ください(申し込み不要です)。
※イラストは2年前にイスタンブール空港を経由してイタリアへ渡った際の私の機内スケッチと離陸する飛行機から見たイスタンブールの夜景↓ ↓です。