デザイナーの新居幸治さんを空港までお送りして、
マントをひるがえすようにターミナルに消えていく颯爽としたその姿を見送りながら・・
希有な才能に出会えた不思議さを感じました。
その前夜はレトロフトのアパートメンツの若い住民たちともセッションの場をもうけて、
みんなのこころにEatable of Many Ordersの記憶をインプットしてもらって。
錬金術師がテーマの洋服だなんて。。。
目をシロクロさせて理解不能モードのかたも中にはいらっしゃいます(笑。
線対称でもない服、しっぽのように背中やおしりのもりあがる作りの服。
でも、いつの間にか、洋服とはこんなもの、と
自分で勝手に作り上げてしまっていた「虚像」のほうが、コワイということに
新居さんの展覧会を裏でささえて、気がつきました。
Eatable of Many Ordersの世界を一挙に理解するのはかなわなくても、
心のなかに一滴、最高に純粋の「水」を、水滴を、
ちいさな波紋のはじまりのように感じられれば、
それってとっても素敵なこと。
今週日曜日まで展覧会は続きます。
洋服を買う、、という現実的な目的だけではなくって、
できるなら何度でも会場に足を運んでいただいて、
彼がかごしまにのこしてくれたちいさな錬金術のレトリックを、
一緒に感じていいただきたいです・・・。
きっと、なにか、次第にみえてくるものがあります、
すこし時間はかかるかもしれませんけれど。
まずは袖に手をとおして、人のからだという「美しい曲線」に
Eatableの衣装が乗っかったときの感動をあじわうあたりからが、第一歩でしょうか。
さらには、着るための服を買う、、というだけではないものが
この空間にはあるかも。
鹿児島に初めてこの作家さんをお招きできて、
レトロフトはちょっとそのことが誇らしいんです。